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2014年04月12日

STAP細胞ってなーに?

ずっとSTAP細胞については気になっていたんですが、未だにこの件について世間は騒いでいるようなので、ついに知的好奇心が爆発して、昨晩いろいろと調べてしまいました。笑

基本的には藤沢数希所長の記事と、Wikipediaを参考に一本の記事にまとめてみました。

せっかくなので、STAP細胞ってなーに?という疑問から、小保方さんはどんな捏造をしたのかということをアウトプットしたいと思います。



生物は宇宙のはじまりのビッグバンのように、たった一つの細胞(受精卵)が分裂して出来ます。
この最初のたった一つの細胞から、筋肉や心臓や脳や骨や髪や神経などあらゆるものが出来るのですが、これが自由に作り出せれば、怪我や病気で失った組織を取り替えることが出来るので、再生医療の分野において非常に大きな意味を持つのです。
つまり、万能細胞というのはとても簡単に言うと、受精卵のことです。
ES細胞もiPS細胞もSTAP細胞も要は万能細胞(多能性幹細胞)のことで、作られ方が違うだけなんですね。

ES細胞(胚性幹細胞)というのは、受精卵が分裂した初期の胚から作られた幹細胞のことで、これは受精卵から作られるので倫理的な問題があるということと、ES細胞を狙った組織に培養するのが難しく、細胞がガン化したり、出来たとしても実際に患者に移植するときに拒絶反応を起こすという欠点があります。
ちなみに理研の副センター長の笹井さんはこのES細胞を狙った組織に分化させる世界的な権威です。

山中教授のiPS細胞(人工多能性幹細胞)は、体細胞にレトロウイルスベクターを使って特定の遺伝子を注入することで、細胞を初期化(リプログラム)して、万能細胞を作り出す事ができる技術です。
iPS細胞は受精卵を使うわけではないので、倫理的な問題もなく、また自分のDNA由来なので拒絶反応も起こさない非常に優れた多能性幹細胞です。

哺乳類などの高等生物は割りと早い段階で多能性を失ってしまうのですが、イモリはしっぽを失っても、元通りに再生します。
これはイモリの体内に幹細胞が残っているからなんですね。
人参も、適切な環境で培養すれば全く元通りの人参に復元されます
イモリや人参のように、ある刺激をトリガーにして、多能性を発現するのですが、人間の細胞でも、何らかの刺激を与えれば、同じようなことが起こりえるのではないかというアイデアがSTAP細胞(刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得細胞)です。



さて、STAP細胞が出来たことの証明には以下の2点を証明する必要があります。


(1) STAP細胞と思われる細胞は、すでに分化してもう元には戻らないはずの体細胞が初期化(reprogram)されたものである

(2) STAP細胞と思われる細胞は、確かに多能性(pluripotency)があり、再びどんな体細胞にも分化する能力がある。


(1)はマウスの体内に幹細胞が残っている場合があるので、分化後の細胞であることを示す必要があります。ちなみに人の体内にまだ幹細胞が残っていて、それをうまいこと取り出せる技術を発見できればSTAP細胞以上の大発見です。

この(1)を示すには、T細胞を使ってSTAP細胞を作り、TCR再構成によってDNAの長さが短くなることを証明せねばなりません。
DNAの長さを調べるためにPCRという手法を使って、DNAを増幅し、電気泳動実験をする必要があります。
オボちゃんはここで実験画像を切り貼りして捏造しちゃったんですね。笑
ここを示さないとSTAP細胞なのか、元々あった幹細胞なのかを示せないのですが、ここが捏造だったしても、まだSTAP細胞が存在しているという希望は残っています。


(2)は1.Oct4-GFPの発現、2.テラトーマと3.キメラマウスを作成することによって示せます。
Oct4というのは、自己複製に関わるタンパク質のことで、iPS細胞を作る際にこのタンパク質を作り出す遺伝子(山中ファクター)を注入して初期化しており、このOct4が作られたということは確かに多能性を持ったことの必要条件の一つとなります。
このOct4の発現を確認するために必要なのが、GFP(緑色蛍光タンパク質)という遺伝子操作で、この技術によってノーベル化学賞を受賞したのが、下村脩先生です。
GFPとは、特定の細胞を緑色に発光させる遺伝子操作の技術のことで、Oct4をGFPによって緑色に蛍光させることによって、確認できます。
ただ、この緑色蛍光は死にかけの細胞や、酸による刺激によって光る場合も多く、この場合、当然ながらテラトーマもキメラマウスも作れない。
会見で200回以上成功したというのは、このことを指していたと思われる。

次に2.テラトーマというのは、要は奇形腫瘍のことです。
幹細胞を皮下に注入すると、ランダムにいろいろな組織に分化するので、そのときに奇形腫瘍が出来ます。
これが確認できれば、確かに多能性があることの大きな証明になります。
しかし、なんとオボちゃんは、このめちゃくちゃ重要なSTAP細胞の根幹に関わるテラトーマの画像を博士論文で使っていた全然違う実験の画像を使いまわしてしまいました。笑

どうやら、他のマウスのES細胞を混ぜたようなのですが、このSTAP細胞(と思われていたもの)から3.キメラマウスを作成するのが、山梨大学の若山教授の仕事でした。
このキメラマウスを作成することが出来れば多能性幹細胞の強力な証明となります。
キメラマウスというのは、胚にSTAP幹細胞(と思われていたもの)を合成して作ったマウスです。
普通はパパとママの2匹から子供が作られるのですが、そこにもう一組のカップルの幹細胞を合成して作るので、親が4匹という状態になります。
このように、脚はこの両親から、内臓は別の両親からという風に、まだら状に作られるのがキメラマウスです。
若山教授は、初めて体細胞由来のクローンES細胞を作ったりとこの世界では非常に権威のあるスター研究者です。
若山教授はオボちゃんからもらったSTAP細胞(と思われていたもの)からキメラマウスの作成に成功します。

しかし、次々と発覚する捏造疑惑に若山教授もついにキレて、第三者機関にSTAP細胞(と思われていたもの)をDNA鑑定にかけさせたら、別の種類のマウスのES細胞だったということが発覚してしまいました。笑

完全にクロです。。
若山教授がブチ切れても無理はありません。。

素人の僕でも、なるほど学者や研究者の方たちが総じて小保方さんに対して厳しい態度を取る理由が分かります。。。
でも、女性が涙流してあんな風に訴えられたら、世論は可哀想っていう風に流れてしまいますよね。。




参考記事

金融日記:いまさら人に聞けないSTAP細胞と細胞生物学の基礎 http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52004024.html
 
金融日記:謎はすべて解けた!! それでも、STAP細胞は捏造です http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52007102.html
 


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investor46 at 20:11科学日記 
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