2009年11月12日
「あたし、お店をやりたいの。10年後に絶対に1000万円にして返すから、お金を貸して(ハァート)」
突然ですが、あなたの恋人から(名前は曜子としておこう)
「あたし、お店をやりたいの。10年後に絶対に1000万円にして返すから、お金を貸して(ハァート)」
と言われたとしよう。
あなたは曜子にいくら貸すべきでしょうか?
「そんなの曜子がどれだけ美人(もしくは愛しているか)かによって出す金額が変わるよ。」
と思った人は完全に正しい。
※実は女性の価値はファイナンシャル・バリュー(Financial Value)とセックス・バリュー(Sex Value)の和として表されるのだけど、セックス・バリュー算出の基礎パラメータ(変数)として、若さα、容姿の美しさβ、オプションγをSex Value Pricing Model(セックス・バリュー評価モデル)にぶち込むことで計算できる。
しかし、この問題を扱うには非常に高度なゲーム理論の知識とリアル・オプションの考え方が必要になるので、ここはSV=0と仮定して話を進める。
この辺の学際分野の議論は僕自身、未だ研究中なのでまたの機会に。笑
(※注意 ネタです。笑)
さて、最も安全とされる金融資産に日本国が元利を保証する国債というものがあります。(国の元利保証が最もリスクが少ないという前提に納得がいか ない人は、早く資産をまとめて信用できる国に移住するか、選挙に立候補してこの国を信用に足る国に変える努力をすることをお勧めします。笑)
この新発10年物国債の利回りが年1.5%くらいなので、10年後に1000万円受け取るためには
PV×(1.015)×(1.015)×(1.015)×(1.015)×(1.015)
×(1.015)×(1.015)×(1.015)×(1.015)×(1.015)=1000
PV×(1.015)^10=1000
PV = 1000/(1.015)^10 = 862
なので、862万円分の国債があればよい。
つまり、10年後に貰える1000万円の価値は今現在の862万円と同じということです。
このフューチャー・バリュー(将来価値)をディスカウント(割引き)したものをファイナンスではプレゼント・バリュー(現在価値)といいます。
実はファイナンスっていうのは、事業や金融資産のプレゼント・バリューを求めることと言っても過言ではありません。
さて、ここで考えなければいけない事は曜子の信用だ。
日本政府が将来、絶対1000万円返すって言ってるのと、曜子が将来、絶対1000万円返すって言っているのとどっちが信用できる?
仮に1000万円返ってくる確率が1/3で、2/3の確率でばっくれられるとしよう。
すると期待値では
1000×1/3+0×2/3=333
なので、曜子は10年後に(期待値で)333万円返すと言っているに等しい。
よって10年後に333万円得るには、
333/(1.015)^10=287
なので、今、日本国債に287万円投資すればいいことが分かる。
よって、君の出せる最大値は287万円だと言うことが分かる。
以上の計算は、リスク・プレミアムと言うものを考慮していない。
リスクというのはとてもとても深遠な概念で様々な学者や実務家に研究されている。
簡単に言うと、同じ期待値なら人間は普通、リスクの小さいものを選ぶと言うこと。
例えば、1年後に確実に10%のリターンがあるものと、半分の確率で-10%、半分の確率で30%のリターンと言う選択肢があったら、両方とも期待値では10%のリターンなんだけど普通、人間は前者を選ぶ。
よって、リスクの高いものほど少しだけリターンの期待値そのものが高くなる必要があるんだ。
これをリスク・プレミアムと呼ぶ。
よって、模範解答は、
「曜子が10年後に1000万円絶対返すと言う契約に、あなたが出せる最大値は287万円」
と、言うことになる。
参考文献
金融日記
なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方
クチコミを見る
MBAバリュエーション (日経BP実戦MBA)
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「あたし、お店をやりたいの。10年後に絶対に1000万円にして返すから、お金を貸して(ハァート)」
と言われたとしよう。
あなたは曜子にいくら貸すべきでしょうか?
「そんなの曜子がどれだけ美人(もしくは愛しているか)かによって出す金額が変わるよ。」
と思った人は完全に正しい。
※実は女性の価値はファイナンシャル・バリュー(Financial Value)とセックス・バリュー(Sex Value)の和として表されるのだけど、セックス・バリュー算出の基礎パラメータ(変数)として、若さα、容姿の美しさβ、オプションγをSex Value Pricing Model(セックス・バリュー評価モデル)にぶち込むことで計算できる。
しかし、この問題を扱うには非常に高度なゲーム理論の知識とリアル・オプションの考え方が必要になるので、ここはSV=0と仮定して話を進める。
この辺の学際分野の議論は僕自身、未だ研究中なのでまたの機会に。笑
(※注意 ネタです。笑)
さて、最も安全とされる金融資産に日本国が元利を保証する国債というものがあります。(国の元利保証が最もリスクが少ないという前提に納得がいか ない人は、早く資産をまとめて信用できる国に移住するか、選挙に立候補してこの国を信用に足る国に変える努力をすることをお勧めします。笑)
この新発10年物国債の利回りが年1.5%くらいなので、10年後に1000万円受け取るためには
PV×(1.015)×(1.015)×(1.015)×(1.015)×(1.015)
×(1.015)×(1.015)×(1.015)×(1.015)×(1.015)=1000
PV×(1.015)^10=1000
PV = 1000/(1.015)^10 = 862
なので、862万円分の国債があればよい。
つまり、10年後に貰える1000万円の価値は今現在の862万円と同じということです。
このフューチャー・バリュー(将来価値)をディスカウント(割引き)したものをファイナンスではプレゼント・バリュー(現在価値)といいます。
実はファイナンスっていうのは、事業や金融資産のプレゼント・バリューを求めることと言っても過言ではありません。
さて、ここで考えなければいけない事は曜子の信用だ。
日本政府が将来、絶対1000万円返すって言ってるのと、曜子が将来、絶対1000万円返すって言っているのとどっちが信用できる?
仮に1000万円返ってくる確率が1/3で、2/3の確率でばっくれられるとしよう。
すると期待値では
1000×1/3+0×2/3=333
なので、曜子は10年後に(期待値で)333万円返すと言っているに等しい。
よって10年後に333万円得るには、
333/(1.015)^10=287
なので、今、日本国債に287万円投資すればいいことが分かる。
よって、君の出せる最大値は287万円だと言うことが分かる。
以上の計算は、リスク・プレミアムと言うものを考慮していない。
リスクというのはとてもとても深遠な概念で様々な学者や実務家に研究されている。
簡単に言うと、同じ期待値なら人間は普通、リスクの小さいものを選ぶと言うこと。
例えば、1年後に確実に10%のリターンがあるものと、半分の確率で-10%、半分の確率で30%のリターンと言う選択肢があったら、両方とも期待値では10%のリターンなんだけど普通、人間は前者を選ぶ。
よって、リスクの高いものほど少しだけリターンの期待値そのものが高くなる必要があるんだ。
これをリスク・プレミアムと呼ぶ。
よって、模範解答は、
「曜子が10年後に1000万円絶対返すと言う契約に、あなたが出せる最大値は287万円」
と、言うことになる。
参考文献
金融日記
なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方
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